製品情報

水面の油の吸引回収機器BARCA(バルカ)スキマー

水に浮いている油を自動的に迅速に回収したいときはオイルスキマーの出番です。

バルカ(BARCA:「小舟」を表すスペイン語)スキマーは、これまでのオイルスキマーと違った特殊な性能をもちます。

油膜の精密吸引

薄油膜までスピーディに吸い寄せて回収します。また、ムース状になった油でも低粘度なら吸引できます。
少々のゴミが浮いていても大丈夫です。

少ない吸水量

油と同時に水を吸いますが、吸水量が少ないので後処理の手間とコストが省けます。

場所を選ばぬ利便性

狭くて浅い側溝などの水域やマンホールの下の貯水槽でも使えます。
水に浮いているので、水位の変化にも自然に対応します。

下は バルカスキマーが広範囲の油膜を吸引回収できることを示す実験動画です。
(3分50秒。撮影時間は50分ですが、最初と最後以外は16倍速で編集しています。)
・水面を2m×3mに(小型オイルフェンスで)区切り
・その中にまいた約100㏄の軽油の油膜を
・水面上1.8mに置いた残水ポンプ(100V)に接続したバルカスキマーで吸引しました。

2時間後、油膜はすべて回収されました。

実験風景(当社 人工川)
実験後、油膜がなくなり雲を映している水面

以下は、バルカスキマーに最大の吸引力を発揮させる浮かべ方についての説明です。

バルカスキマーは、船首側(吸引側)ベースプレートを適切な深さで水面下に沈めると、最大の吸引力を発揮します

沈みかたは、以下の二つを変えることで調整できます。

  • サクションホース(送水ホース)の位置や重さポンプの吸水量‐バルブで調整‐で変化)
  • 錘の枚数や位置(船主側または船尾側。またそれぞれの場所で前後にずらせます。)


先にサクションホースの位置や重さをおおまかに決めます。バルカスキマーを水面に浮かべた後は、まずは水を吸い上げさせて、サクションホースに水が入った状態にして下さい。
吸水量は、最初は毎秒100~150㏄程度から始めて、後から微調整することをお勧めします。
(少なすぎると油吸引力が弱いのですが、多すぎても油吸引力は向上しません。)

下の動画は、通水後、錘の数を変えて沈み方を調整している様子です(錘3枚のときが最適)。
最適な状態になると、以下の現象が観察されます。

  • ① 休まずに水面の油を吸い寄せかつ吸い上げる(吸引キャップの船尾サイドでも油が吸い上げられて、あまり油が溜まらない)。
  • ② サクションホースの中を、時々少量の気泡がかけのぼる。

最適な状態にできる錘の乗せ方はひととおりではありません。
下の動画は、前方にセリ出すように置いた大きめの錘2枚と小さめの錘1枚のセットで最適状態にしています。バルカスキマーの側面に回った油膜まで吸い寄せていることが観察されます。

ベースプレートの沈み方がやや浅すぎると、以下のような現象が観察されます(下の動画)。

  • ① 水面の油の吸い寄せに緩急がみられ(休むときがある)、遠めにある油膜を引き寄せない。
  • ② サクションホースの中を、多量に気泡がかけのぼっている。

ベースプレートの沈み方がやや深すぎると、以下のような現象が観察されます(下の動画)。

  • ① 休まずに水面の油を吸い寄せるが、吸い上げが弱く、吸引キャップの船尾サイドに油が溜まりがちになる。
  • ② サクションホースの中を、まったく気泡がかけのぼらない。
重量 約8kg
長さ 60cm
42cm
高さ 17cm
仕様 本体:ウレタン吹付塗装   
サイドフロート:発泡ポリエチレン   
浮力調整材:スチール(亜鉛メッキ) 

本品はスキマーヘッドです。

吸引の動力源(ポンプ)は別に必要です。別売のポンプ(一般に市販されているプロペラ式残水ポンプ、ダイヤフラムポンプ、レシプロポンプ、モノフレックスポンプ等)とサクションホースでつないで使ってください。

本品は、油を水面から回収する器材です。

吸い上げた油水から油を除去する機器は別に必要です。

尚、弊社では、現場放流できるレベルにまで浄化できる資機材(高機能油水分離器、油吸着塔、凝集剤など)も御紹介いたしております(下図)。

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